都市伝説かと思っていた(3婚活目-15)

3婚活目・みほさん

僕は今まで女性との関わりはそれなりにあったと思うが、これは初めての経験となる。

「ごめ〜ん、遅くなっちゃった〜」

と言って、約束の時間も守らず平気で遅れて来る女性はドラマか漫画の世界でしか居ないと思っていたのだ。

まさに都市伝説…それくらいに思っていたし、

(時間指定してるのに普通遅れないでしょ)

くらいに思っていた。

確かに今回のように家から少し距離がある場所なら、渋滞に巻き込まれたりその他トラブルで遅れる事もあるだろう。

だが今回は事情が違う。

支度に時間がかかって少しくらい遅れる事はあっても、50分も遅れるのはやり過ぎである。

せめて遅れるなら連絡の一本でもあれば全然違うのだが、それもなく、この時点で僕のみほさんに対する興味は薄れ始めていた。

しかし折角ここまで来たという思いと、この一度だけでみほさんという人柄を判断するのは早いとも思っていたのだ。

とりあえず席が空くまで待合室…いや、待合室と言っても部屋ではなくただ椅子が置いてあるだけだが、そこで会話をしながら待つ事にしたのである。

「わらび君どうやって来たの?」

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