さとみさんと順調にやり取りをしていく中で、少しずつ登山に興味を持った僕は、休日に実際に登山をしてみる事にした。
ウェアやパンツ、靴も含めたその他諸々をワークマンで揃えて、万全の支度をしてから挑戦する事にしてみたのだ。
ただ、いきなり麓から頂上を目指すのは現実的ではない。
登る山は近所の低い山にしたのだが、低いとは言っても山は山なので、途中まで車で登り、そこから登山を始めたのだ。
正直な感想を言うとかなりキツかった…自分では歩くのは苦ではないし、体力もそれなりにあると思っていた。
しかし実際に登山をしてみると、いかに自分に体力が無かったのかを思い知らされたのである。
ただ、この経験をさとみさんとのメッセージのやり取りのネタにも使えるし、頂上付近から見た街の景色はとても綺麗だった。
僕の住んでいる所はどちらかと言えば田舎なので、ズラッと建ち並んだ街並みとはいかないが、それでも上から見下ろす景色は綺麗なのだ。
早速さとみさんにメッセージを送ってみた。
「さとみさんと話してたら登山したくなったので、今日登山して来ました。」
「そうなんですね！何処の山ですか？」
話しに食いついて来て、順調にやり取りを進めていき、登山の話しもひと段落した頃にさとみさんが質問して来た。
「今まで何人くらいお会いしましたか？」
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