ある意味食い逃げ(2婚活目-9)

2婚活目・あかりさん

会計の時にあかりさんがトイレに行ったので、僕はその間に会計を済ます。

最初からお金は僕が全て払おうと思っていたのだが、こうあからさまに会計を避ける態度を見ると、結果は同じ事であれ気分はあまり良くない。

婚活を始める前の異性との食事の時にも何回か経験した事があるが、実際にこういう女性は存在する。

「ワタシニハカンケイナイヨ」

と言わんばかりに、こういう女性は決まって会計の時に伝家の宝刀を抜き、

「トイレイッテキマス」

と、お決まりのお言葉を発するのだ。

そしてそういう女性に共通して見られる点が、戻って来た後にも会計の事には触れず、尚且つ

「ご馳走様でした」

の一言もないのである。

先にも話した通り、最初からお金は出させるつもりはないのだが、それでも

そっとお財布からお金を取り出そうとする仕草をしたり、

「おいくらですか?」

と聞いて来たり、

「ご馳走様でした」

の一言でもあればその後の印象も全く違うものとなる。

そんなの自己満足と言われればそうかもしれないが、やはり最低限の礼儀は欲しいと思ったのだ。

最初からお金は男性が出すのが当たり前と思っているのだろうし、それに関しては否定はしないが、せめてお礼くらいは言っても良いのではないだろうか。

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