みほさんから通話に誘われた僕は、少しテンションが上がった。
女性と通話をする…これは交際しているいない関わらず楽しい時間である。
いや、もちろん交際していた時の方が楽しいのだが…。
お互いの電話番号は教えていないので今回はライン通話での会話となる。
緊張しながらみほさんに通話を試みた。
「もしもーし」
(ん?何か声が…)
「もしもし。こんばんは」
「こんばんは」
そう、何というか、みほさんの声は酒やけしたような声だった。
いや、別に声が酒やけしているからどうこう言う訳ではないが、少し驚いてしまった。
これは偏見ではないが、僕のイメージ的には酒やけの声の女性は気が強い人が多いというイメージがある。
気が強い人が苦手ではないが、この時点で勝手にみほさんの人物像を描いてしまう。
タメ口、金髪のお姉さん、酒やけ、点と点が結び付き、頭の中でどんどん妄想が膨らんでいく。
少し会話をした後に、みほさんから質問をされた。
「わらび君の趣味って何?」
補足しておくが、この時点ではまだ僕は彼女に敬語を使っていた。
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