旅行当日、予定通りの時間に起きて僕達は支度を始めた。
いや、予定通りというより、僕は顔を洗ってちょっと準備をしただけですぐ出発出来る状態になるのだが、りささんはそうはいかないので、出発時間よりもかなり早い時間に起きた。
女性の化粧については全く分からないが、スッピンの状態からお出かけする状態になるまでにはかなりの時間を要する。
それはもう早朝というよりは深夜…と言った方が正しいくらいの時間で、早めに就寝したとはいえ、あまり寝れてはいなかったのだ。
僕はりささんに合わせて起きずに自分が間に合う時間まで寝る…という選択肢も取れたのだが、一緒に旅行するのに起きる時間も同じでないとフェアじゃない…というか、それはやめておこうと思ったのである。
これは仕方のない事なのだが、女性の支度…というのは、大変だなと思う。
1時間や2時間は当たり前で、その待ち時間は正直退屈な時間ではあるのだが、自分とお出かけするのにそこまで時間をかけて支度をしてくれている…と考えると、退屈…と思うのさえ申し訳なく思ってしまうのである。
僕はただ待つだけで良いが、りささんは眠たい中で支度を頑張ってくれているので、ただ待っているだけの僕とは違って大変なのだ。
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