おばあちゃんを介抱…いや、実際には介抱とは違うのだが、具合が悪そうな人に話しかけるという行為…それをりささんはやっていた訳だが、僕にそれが出来ただろうか。
いや、明らかに救急搬送が必要と思われる場合を除いて、気分が悪くて座り込んでいる人に僕が直接話しかける事は出来ないだろう。
まぁ、救急車が必要かどうかを判断する事は困難なので、結局は僕も前回話した人達とそう変わらないのかもしれない。
こういう彼女の姿を見ると、保育士という職業は、面倒見の良さからもピッタリだと思う。
それだけでなく、介護士でも向いていると思ったりもしたのである。
外で面倒見が良いからと言って家庭内でもそう…と決めつける事は出来ないが、こうした姿を目にしていると、将来家庭を築いた時には良い奥さんになりそうだな…と思ったりもしたのだ。
幸いな事に、おばあちゃんは大した事なかったらしく、少し休憩をした後に普通に去っていったのである。
そうした様子をりささんは最後まで見届けており、前々からそのような傾向はあると思っていたが、関わりのない他人に対してでも優しい…と改めて思ったのだ。
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